ツガルさん、ありがとう。ツガルさんの訃報に寄せて。
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ツガルさんをご存知でしょうか?
横浜市周辺の方には馴染みがあると思いますが、僕のブログ読者には横浜周辺の方が少ないので、簡単に説明しておきます。
ツガルさんは、 野毛山動物園の名物として長らく人気を博してきたフタコブラクダです。
出展: ツガルのつれづれ日記
ツガルさんは野毛山動物園にやって来て三十年以上を過ごし、5/24にその長い生涯を閉じました。
人間の年齢でいえば120歳を超える高齢とのこと。本当にお疲れ様でした。
野毛山動物園は無料で開放されている動物園です。近隣には大きな図書館があり、公認会計士の受験生時代、予備校での勉強に飽きると図書館で勉強をしていました。
その当時、今の妻とはまだ恋人関係にはなかったのですが、週末になると一緒に図書館にこもって勉強していました。
勉強に疲れると、動物園に出かけ、ぼーっと動物を眺めていました。ツガルさんは当時から足腰が弱っており、ほとんどを座って過ごしていました。前脚を折るようにして座り、草を食む姿を今でも鮮明に覚えています。
当時は二人とも大学は卒業したものの試験には受かっていなくて、まったくお金もないという、かなり悲観すべきシチュエーションだったのですが、それでも不思議と楽観的でものすごく楽しい日々を過ごしていたような気がします。
試験はプレッシャーではあったものの、試験には受かれば人生も次のステージにいけるという希望がありました。
そんな希望はもちろん幻想なわけですが、そういう幻想は時として人生を鮮やかに彩ります。
ボロボロのテキストと六法、ささやかな希望、開かれた動物園とツガルさん。僕らが手にしていたのはそれだけですが、幸福な時間でした。
やがて僕も妻も無事に試験に合格し、結婚し、息子くんが生まれます。息子くんが九ヶ月になった頃、初めて家族で野毛山動物園を訪れました。
その頃は動物園の改装中で、キリンもシマウマもライオンもいませんでした。動物園はガランとして、ものさみしい雰囲気です。息子くんもまだ好奇心があまりなく、ほとんど無関心でした。
でもやっぱり、ツガルさんはそこにいました。相変わらず、あまり元気がない様子でボンヤリと座っていました。でも元気がないのがツガルさんの通常営業なので、いつも通りだな、と思って檻の前を後にしました。
その数か月後に亡くなるなんて、もちろん想像もできません。
あの当時、受験生の頃持っていたような幻想通りの人生を歩んでいるかといえば、それはノーと答えるのが正直なところです。
現実には大変なことがたくさんあり、日々疲労困憊しています。
でもあの頃想像していた人生と現実の人生のどちらが幸福かと問われれば、僕は躊躇なく今の人生だと答えられます。
息子くんはツガルさんと会ったことなどもちろん覚えているわけがありません。でも物心つくころに、彼にツガルさんのことをきっと語るでしょう。
僕と妻がどんな風に出会い、どんな風に愛を育み、そして息子くんが生まれたのか。その物語のちょっとした登場人物として、ツガルさんが出てくることでしょう。
ツガルさん、改めてお疲れ様でした。そして僕の人生に彩りをくれて、ありがとうございました。
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Posted from するぷろ for iOS. by @kensuke0724
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